2023年11月、国内大手電力会社10社のうち、東京電力をはじめとした5社は、2024年1月以降の電気料金の値上げを発表しました。
翌12月には10社中9社が2024年2月以降の電気料金の値上げを発表しています。
東京電力は、2023年1月にも規制料金の値上げを経済産業大臣へ申請し、2023年6月1日からは平均15.9%の値上げを行ったというニュースが話題となりました。今回は再びの値上げということもあり、家計への影響が懸念されています。
そんな中で「実際に電気代はいくら値上げするのか」「一般家庭や企業への影響はどの程度なのか」という疑問をお持ちの方も多いかもしれません。
本記事では、東京電力の電気料金値上げの背景や、それにまつわる課題、家庭でできる電気代の値上げ対策などをご紹介します。
値上げの理由と背景

前述の通り東京電力は、2023年6月から低圧電力の規制料金を値上げしています。
こうした背景には世界情勢の変化や電力調達の方法の変化など、さまざまな理由が複合的に関係しています。
ここでは、東電が値上げに踏み切った理由を分かりやすく解説します。
電気料金の仕組み
電気料金の値上げの背景を理解するには、電気料金の内訳を知ることが大切です。
電気料金は「基本料金」+「電力量料金」+「再生可能エネルギー発電促進賦課金」で計算できます。
まず、この電気料金の構成を一つひとつご紹介します。
基本料金とは?
「基本料金」は、各電力会社が契約プランごとに設定している固定料金を指します。
電力会社によっては基本料金を0円に設定している電気料金プランも存在しますが、原則として電気をまったく使わなくても発生します。
電力量料金とは?
「電力量料金」は、電力の使用量に合わせて変化する料金です。
電気を多く使えば使うほど、請求される金額も多くなります。
電力量料金は「電力量料金単価×使用電力量」から「燃料費調整額」を足し引きして求めることができます。
「燃料費調整額」は、火力発電などで必要な「LNG(液化天然ガス)」「原油」「石炭」などの燃料価格の変動により算出されます。
燃料価格が高騰した際には燃料費調整額として料金が上乗せされますが、燃料の市場価格が落ち着いている時には、値引きされることもあります。
再生可能エネルギー発電促進賦課金とは?
「再生可能エネルギー発電促進賦課金」(以下「再エネ賦課金」)は、電力会社が太陽光発電などの再生可能エネルギーの電力を買い取る費用の一部を、消費者が負担するものです。
CO2削減などを目的として、政府は再生可能エネルギーの普及を促進しています。火力発電などに頼らないクリーンエネルギーを増やすとともに、エネルギー自給率の向上を後押しする仕組みです。
値上げが必要とされる理由
近年の電気代の値上がりには、電気料金の一部である「燃料費調整額」などが大きく関わっています。以下では、電力会社の発電コストが上昇し、値上げせざるを得なくなった理由を解説します。
世界的な燃料価格の高騰
もっとも大きな要因として挙げられているのが、世界的な化石燃料「LNG(液化天然ガス)」、「原油」、「石炭」などの価格の高騰です。
2022年以降、ウクライナ情勢を受けロシアへの経済制裁を行ったことにより、ロシア産天然ガスなどの供給が減少しました。
それを受け、ヨーロッパなどでCO2排出の少ない液化天然ガスの需要が高まり、世界的な燃料費の高騰につながったのです。
東京電力は、2015年から2022年11月にかけての燃料価格の推移を、以下のように発表しています。
燃料の種類 | 2015年 | 2022年の価格 | 値上げ率 |
---|---|---|---|
液化天然ガス(LNG) | 54,740円/トン | 128,600円/トン | 2.34倍 |
原油 | 37,511円/kl | 93,600円/kl | 2.49倍 |
石炭 | 9,101円/トン | 48,300円/トン | 5.3倍 |
ロシアは天然ガスをはじめとした化石燃料の産出国として、世界的にも大きなウェイトを占めています。
このような背景から、EU各国だけでなく火力発電への依存度が高い日本の電気料金にも、影響が出ているのです。
火力発電への依存
2011年3月に発生した東日本大震災以降、日本国内での原子力による発電量は激減し、火力発電の割合が上昇していました。
現在では全体の約70%を火力発電が占めており、そのうちの約半分が天然ガスによる発電です。
東京電力は、こうした電源構成を価格競争力や価格の安定性を加味して柔軟に変化させてきましたが、依然として天然ガスによる発電が多いのは変わりません。
火力発電への依存度の高さにより、日本は燃料の価格高騰のあおりを受けていると言えるでしょう。
急激な円安による影響
円安とは、円の他通貨に対する相対的価値(円1単位で交換できる他通貨の単位数)が相対的に少ない状態を指します。
2022年3月より、アメリカ政府が金融緩和政策から金融の引き締めに転換したことにより、投資家の間で「ドル買い」が進みました。そのため、相対的に円の価値が下がる「円安」が加速したとみられています。
2023年10月には1ドル151円台に到達するなど、記録的な円安のために海外からの燃料購入費が高騰したのです。
電気料金値上げの内訳と上昇幅はどれくらい?

電気代の値上げは、単純な電力会社の経営不振などではなく、燃料費高騰などの外的要因によるものです。しかし、実際には電気代も右肩上がりに値上げし続けているとは言えません。
以下では、東京電力の実際の電気料金の変動についてご紹介します。
料金の変動
東京電力の2022年4月時点の平均的な電気代は8414円でした。しかし、値上げが宣言された2024年1月や2月は約7500円程度と、比較すると非常に安く感じるかもしれません。
以下の表で、2023年6月以降の電気代の変動をまとめています。
年月 | 2022年4月 | 2023年6月 | 2023年7月 | 2023年8月 | 2023年9月 | 2023年10月 | 2023年11月 | 2023年12月 | 2024年1月 | 2024年2月 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
電気料金 | 8,414円 | 6,864円 | 7,386円 | 7,059円 | 6,796円 | 7,573円 | 7,511円 | 7,459円 | 7,464円 | 7,488円 |
上昇幅 | – | – | +522円 | -327円 | -263円 | +777円 | -62円 | -52円 | +5円 | +24円 |
この表で見ると、2023年10月に急激に電気代が値上げされたように見えます。しかし東京電力はこの時、大幅な電気料金の変更は行っておりません。
この背景には、国の政策である「激変緩和措置」が影響しています。
激変緩和措置による値下げ
世界的な燃料価格の高騰を受け、国は国民生活や事業活動を守るため、電気代やガス料金の激変緩和措置を行っています。
最初は2023年1月使用分(2月請求分)から、8月使用分(9月請求分)が対象でしたが、2024年5月使用分(6月請求分)まで延長が決定しています。
この制度は、低圧電力であれば1kWhあたり7円を国が補助するという制度で、電気代の大幅な値上げの影響を留める、いわば補助金の役割を果たしています。
しかし2023年10月以降は補助額が半減したため、「急に電気代が高くなった」と感じていた人も多いようです。2024年1月~5月使用分までの制度継続が決まっているものの、それ以降は未定となっています。
こうした背景から、「2024年6月使用分からは再び電気代が高くなる」とも言われているのです。
■激変緩和措置の値引き単価
・2023年2月~9月分(1月~8月使用分)
料金 | 値引き単価 |
---|---|
電気料金(低圧) | 7円/kWh |
電気料金(高圧) | 3.5円/kWh |
都市ガス料金 | 30円/㎥ |
・2023年10月~2024年5月分(2023年9月~2024年4月使用分)
料金 | 値引き単価 |
---|---|
電気料金(低圧) | 3.5円/kWh |
電気料金(高圧) | 1.8円/kWh |
都市ガス料金 | 15円/㎥ |
・2024年6月分(2024年5月使用分)
料金 | 値引き単価 |
---|---|
電気料金(低圧) | 1.8円/kWh |
電気料金(高圧) | 0.9円/kWh |
都市ガス料金 | 7.5円/㎥ |
・2024年9~10月分(2024年8〜9月使用分)
料金 | 値引き単価 |
---|---|
電気料金(低圧) | 4.0円/kWh |
電気料金(高圧) | 2.0円/kWh |
都市ガス料金 | 17.5円/㎥ |
・2024年11月分(2024年10月使用分)
料金 | 値引き単価 |
---|---|
電気料金(低圧) | 2.5円/kWh |
電気料金(高圧) | 1.3円/kWh |
都市ガス料金 | 10.0/㎥ |
値上げの時期と経済的な影響とは

近年で最もインパクトが大きかった値上げは、2023年1月から検討が開始された「規制料金」の値上げでしょう。
しかし、実は燃料価格の高騰による電気料金の値上げは、2021年9月頃から既に始まっていました。
ここでは、大まかな値上げのタイミングや、それに伴う経済影響などをご紹介します。
値上げ時期
東京電力が発表した、直近2年ほどの値上げの時期や内容は以下の通りです。
値上げ時期 | 値上げ内容 |
---|---|
2021年9月 | 燃料調整費値上げ(一般的な電力消費量で138円増) |
2022年10月 | 一部プランの電気料金見直し(プランにより値上げ・値下げあり) |
2023年4月 | 託送料金に伴う値上げ(一般的な電力消費量で36円増) |
2023年6月 | 規制料金の値上げ(平均15.9%値上げ) |
ご覧の通り、燃料費の高騰自体は2021年から起きていたことです。しかし、大幅な規制料金の値上げに踏み切ったのは、2022年9月より「燃料費調整額」が上限に達したことが大きいとされています。
燃料費調整上限とは
燃料費調整額は、市場の燃料価格に合わせて電気料金に足し引きされる調整金額のことです。
しかし、燃料費調整額は「基準燃料価格の1.5倍」という上限が定められており、これを超えた分は電力会社が負担しています。
2023年1月時点で、燃料費調整上限から7円/kWhもの乖離が起きており、東京電力の負担額は2023年度で約2500億円になると試算されていました。
こうした状況を回避するため、規制料金の値上げ申請に踏み切ったということは理解しておきましょう。
地域経済・ビジネスへの影響
帝国データバンクの調査によると、2022年度の法人企業の光熱費は約8割で増加したという結果が出ています。
平均して年間47.8万円もの増加がみられましたが、業界別では小売業が最も多く、平均増加額は年間約 186万円にも上りました。
また、地域により電気代の上昇率に格差がみられ、最も多かったのは東北地方で84.5%の企業で光熱費が増加。暖房のための電気・ガスの消費が激しい北海道では、1社あたり年間62万円もの光熱費が増加しています。
大手電力会社も苦しい状況にある一方、2016年の電力自由化から参入し始めた「新電力」の事業撤退・倒産も拡大しています。
以下は、燃料価格高騰前の2021年4月と、2022年6月の新電力会社の社数をまとめたものです。
■新電力会社の数
2021年4月 | 706社 |
2022年6月 | 602社(104社減) |
新電力会社の事業撤退を受け、急に電気が使えなくなってしまったケースは、2022年5月時点で1万3045件にも上りました。
家庭への影響
一方、家庭における電気代の値上げ幅は、各電力会社により地域差が生じているのが現状です。
例えば関西電力は原子力発電の割合が多く、2023年6月の規制料金の値上げも行っていません。
一方、東電の規制料金の値上げに伴い、首都圏の電気代は関西に比べて7割も高くなったというデータが出ています。
2023年5月には、熱中症患者が前年の1.8倍になったというニュースが報道されました。
搬送された熱中症患者のうち、約3割が自宅で発症しており、電気代の節約のためにエアコンの利用を控えたとみられています。これを受け、消防庁は「命を守るために適切に(エアコンを)使って」と呼びかけました。
電気代の高騰が直接の原因ではないにしろ、家計への圧迫がさまざまな影響を与えているのは確かなようです。
マンション・テナント管理者等の影響

テナントビルやマンションの電気代を払う際、管理会社から一括で電気料金を請求されたことはないでしょうか。実は電力会社のプランには「高圧一括受電」と「個別契約」とに分かれており、ビルやマンションによって契約が異なる場合があります。
2023年4月、この特別高圧・高圧の料金プランが値上がりしたことを受け、企業やマンション管理者などにも大きな影響を与えています。
「個別契約」と「高圧一括受電」とは
「個別契約」とは、マンションやビルテナントの一つひとつが個別に電力会社と契約することです。
戸建て住宅などと同じように、直で電力会社と契約するため低圧電力を用います。
「高圧一括受電」は、電力会社と企業・マンション・テナントビル等との間に一括受電サービス事業者が入り、高圧の電力をまとめて受電するシステムです。
受電した電力は事業者によって低圧に変圧され、各戸に配電されます。高圧プランは低圧プランよりも1kWあたりの電気代が安価なため、この仕組みを用いると個別契約より電気代を節約できます。
エレベーターや館内共有部の照明などの電気代が20%~40%も安くなるなど、電力会社によってお得なプランが組まれていることもあります。
東京電力と高圧一括受電の現在
東京電力は、分譲マンションなどの管理組合に向け「スマートマンションサポートサービス」という高圧一括受電プランを提供していました。
しかし、現在は燃料価格や電力市場価格が上昇したことを受け、新規受付を停止しているため、現段階で新たにマンションを建てたり、テナントビルを経営したりする人は個別契約一択になっています。
電力自由化と値上げの関連性

燃料費高騰や円高も電気代値上げの大きな要因の一つですが、その他の要因として電力自由化により誕生した「新電力」と呼ばれる企業の存在があります。
2016年、国は電力の小売りを全面自由化し、新たな電力会社が次々に市場に参入しました。電力自由化は、それまで特定の事業者が独占していた電力事業に、新たな事業者が参入することにより消費者の選択肢を増やすといった狙いがありました。
しかし、新電力は豊富なプランの中から自分のライフスタイルに合ったものを選べるというメリットがある一方、デメリットも存在します。
ここでは、電力自由化と電気代値上げの関連性についてご紹介します。
電力自由化による家計への影響と改善策
電力自由化に伴い、登場したのが「市場連動型プラン」と呼ばれる料金プランです。
これは、日本卸電力取引所(JEPX)が取引する価格に応じ、電気料金が決まります。新たに参入したばかりの新電力会社は大規模な発電設備を持たないため、JEPXを通して電力を購入し、消費者に販売しているのです。
JEPXの取引価格は、電気の需要などによって30分ごとに変化します。つまり、電力需要が低い時間帯に電気を使うケースでは、電気料金が安くなるというメリットがあるのです。
太陽光パネルと蓄電池を設置している家庭など、電力需要のピークをずらすことができる消費者にとっても、メリットの多いプランでもあります。
しかし、市場連動型プランは市場の電力価格に応じて電気代が変わるため、急激に価格が高騰すると即座に影響を受けてしまいます。
大手電力会社の「規制料金プラン」は、経済産業省などへ値上げやサービス内容の変更を申請し、認可される必要があります。翌月からすぐの値上げなど、急激な価格変更の影響を受けにくいというメリットがあります。
電気代節約を考えていたり、引越し手続きなどで電力会社の変更を検討していたりする場合、まずはこれらのプランのメリット・デメリットを知っておくことが大切です。
電力自由化が値上げに与えた影響
電力自由化の導入により消費者の選択肢が増え、再生可能エネルギーの普及が進んだ一方、大手電力会社にとってはデメリットもありました。
それは電力自由化以降、新電力にシェアを奪われ、電気の販売量・収益が低下したことです。
収益の低迷により、真っ先に影響を受けたのは火力発電所でした。
火力発電設備は老朽化している箇所も多く、定期的なメンテナンスなどのコストが発生します。こうした設備コストが重荷になった場合でも、火力発電設備を破棄することはなかなかできません。
太陽光発電などが効率的にできない時期には、火力発電所を稼働させなければ電力需要を賄うことができなくなってしまいます。
大規模な発電設備を持つ大手電力会社が、安定した収益を得られにくくなったのも、値上げの遠因になっていると言えるでしょう。
電気代の値上げ対策とは

世界情勢の変化などから、火力発電に用いる燃料価格の高騰が続いています。
今後も電力会社が安定して電力を供給できるよう、国は石油などの化石燃料に頼らない自然エネルギー発電の普及に力を入れています。
しかし、まずは消費者である私たち一人ひとりが電気の無駄遣いをしないよう意識することが大切です。
そこで以下では、家庭でできる電気代の値上げ対策をご紹介します。
節電する
電気代を節約するには、電気の無駄を省くことが一番の近道です。
使っていない電気は消す、冷房は28度、暖房は20度に設定するなど、ちょっとした工夫で年間の電気代が大幅に節約できます。
特に家電でもっとも電力消費量の多いエアコンは、夏場の冷房の設定温度を27度から28度に変更すると、年間で約940円の節約。
冬の暖房の設定温度を21度から20度に下げると、年間約1650円の節約になるというデータも出ています。
電気料金プランを見直す
ライフスタイルや家族構成により、適切な電気料金プランは異なります。
例えば、適切なプランよりも多いアンペア数で契約しているなども考えられるため、まずは現在の電気使用状況をチェックしてみましょう。
東京電力エナジーパートナーの会員サービス「くらしTEPCO web」では、ログインするだけでスマートフォンやパソコンから電気使用状況や電気代を無料で確認できます。
過去2年間分のデータが月別、日別、30分ごとなどに区切ってチェックできるため、契約している人はぜひ活用してみましょう。
(※契約アンペアの変更をした場合、原則1年間は再変更できないため、注意が必要です)
省エネ家電への買い替えをする
家電の省エネ性能は年々向上しており、古い家電を買い替えることで電気代を大幅に節約できます。
例えば、白熱電球をLED照明に変えると約86%の省エネ効果が期待できます。
さらに、同じ40V型液晶テレビでも2010年の製品に比べ、2020年に発売されたモデルに買い替えると約42%の電気代削減ができるケースがあります。
買い替えの際には、年間消費電力量(kWh)が少ないものを選ぶといいでしょう。
太陽光発電設備や蓄電池を設置する
住宅の屋根などに太陽光パネルを設置し、自宅で使う電気を自分で発電するのもおすすめです。
天候や屋根の日当たりにより発電量は左右されますが、適切な条件下であれば着実に電気代を節約できるのがメリットです。
余った電力は電力会社に販売できるほか、蓄電池も同時に設置すれば非常時の電源としても役立ちます。
初期費用が掛かるというデメリットはありますが、お住まいの自治体によっては太陽光発電設備の導入に補助金が出る場合もあります。
新築住宅の購入やリフォームを控えている方は特に、一度自治体ホームページをチェックしてみると良いでしょう。
電力自由化の恩恵を受けるためには太陽光発電・蓄電池システムがおすすめ

電力自由化により広まったプランの中には、オール電化(エコキュートなど)やスマートハウスなどの太陽光発電・蓄電池システムを用いることでおトクになるプランもあります。
2016年の電力自由化の開始時には、「規制料金プランは2020年4月以降に廃止される」と決められていましたが、市場の活性化が十分に進んでいないなどの背景から、規制料金プランの廃止が見送られました。
消費者の保護のため、電力市場が十分に活性化するまでの経過措置とされています。
これは裏を返せば、政府が当初計画していたよりも再生可能エネルギー設備の導入が普及していないことの証左でもあります。
多くの消費者が電力自由化の恩恵を受けるためには、やはり太陽光発電・蓄電池といった「自家発電設備」の普及が急務となります。実際、東京都では2025年4月以降の新築住宅の建設時に太陽光パネルの設置を義務付けるなど、自治体を挙げて対策に乗り出しています。
同時に、環境や気候の影響でそうした設備の導入が適さないケースなど、特定の消費者が不利益を被らないような対策も求められるでしょう。