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太陽光発電蓄電池

蓄電池は本当に必要?向いている家・向いていない家を徹底解説【後悔しない選び方】

近年、電気代の高騰や訪問販売・ハウスメーカーからの提案が増え、「結局、蓄電池は導入したほうがいいの?」と疑問に思っている方がたくさんいます。しかし、すべての家庭に蓄電池が必要というわけではありません。
この記事では、蓄電池が「向いている家」「向いていない家」の特徴をわかりやすく解説し、後悔しないための判断ポイントをお伝えします。

なぜ今、蓄電池の需要が急増しているのか?

蓄電池の画像

電気を「ためて使う」ことができる蓄電池は、ここ数年で注目度が急上昇しています。その背景には、電気料金・蓄電池の値上がりや売電価格の低下、災害リスクへの備えなど、家庭を取り巻く環境の変化があります。

電気代高騰と蓄電池価格の上昇リスク

ここ数年、電気代の上昇が家計を直撃しています。その主な要因は、燃料費の高騰、再エネ発電賦課金の値上げ、そして地球温暖化による電力消費の増加などが挙げられます。

さらに、蓄電池の価格も上昇傾向にあります。その背景には、蓄電池に使われるリチウムイオン電池の原材料価格の高騰があります。リチウムは世界的に需要が急拡大している一方で、採掘量が限られているため、今後も価格上昇が続く可能性があります。「価格が下がるのを待つ」よりも、「これ以上値上がりする前に導入したい」と考えるご家庭が増えています。

売電価格の低下

売電単価と電気料金平均単価の推移グラフ。2019年に売電単価が電気代平均単価を下回った。

2012年に始まったFIT制度の初期では、売電価格が1kWhあたり42円の時代もありました。当時は「発電した電気を売る方が得」でしたが、現在では10円台にまで下がっています。
一方で、電力会社から買う電気の単価は30円前後にまで上昇。

このため「発電した電気を自家消費する」方が経済的になっています

災害・停電への備えとしての安心感

地震や台風などの自然災害が多い日本では、停電対策も重要です。特にオール電化住宅の場合、停電時には調理・給湯なども止まってしまうため、電気をためておける蓄電池があると安心です。

実際に能登半島地震の際には、避難中の住宅を狙った空き巣被害を防ぐため、日中に発電した電気を蓄電池にため、夜間に明かりをつけて対策していたという方もいらっしゃいました。

国・自治体の補助金制度の拡充

国や地方自治体では、蓄電池の導入を支援する補助金制度が拡充されています。金額は数万円〜十数万円程度で、年度ごとに内容が変わることもあります。
ただし、「太陽光発電との併用が条件」「先着順で予算終了」などの制約もあるため、導入を検討する際は必ず自治体の公式サイトで最新情報を確認しましょう。

こんな家庭には蓄電池がおすすめ!

蓄電池くんと家族が喜んでいる様子

蓄電池は、どの家庭にも必要というわけではありません。
導入効果が高いのは、以下のような条件に当てはまるご家庭です。

売電より買電の方が高くなっている家庭

近年は、売電単価(電力を売る価格)よりも買電単価(電力を買う価格)の方が高くなっています。そのため「発電した電気を売る」より「自宅で使う」方が経済的。
蓄電池を導入すれば、昼間に発電した電気を夜間に活用でき、買電量を大幅に減らせます。

深夜電力が安い家庭(オール電化住宅など)

東京電力スマートライフプランSの電気料金イメージ。深夜1時から朝6時まで27.86円。朝6時以降は35.76円。

オール電化住宅では、夜間の電気代が安いプランを契約していることが多いです。
昼間の高い電気を太陽光でまかない夜は割安な電気を買うという仕組みで電気代を抑えることができます。蓄電池の主なメリットである「昼にためて夜に使う」仕組みがすでに料金プランで実現できています。うまく行けばかなり電気代が削減できるでしょう。

FIT(固定価格買取制度)期間が満了した家庭

FIT期間が終了した家庭は、売電単価が1kWhあたり約7〜9円と大幅に下がります。
その結果、発電した電気を電力会社に売るよりも、自宅で使う方が圧倒的にお得になります。蓄電池を導入することで、太陽光の電気を無駄なく活用できます。

注意!蓄電池を導入しても効果が薄いケース

蓄電池くんと家族が、蓄電池が向いていない家だとわかって悲しんでいる様子。

「どんな家でも電気代が安くなる」というわけではありません。
以下の条件に当てはまる場合は、導入を慎重に検討する必要があります。

太陽光のパネルの枚数(発電量)が少ない場合

太陽光パネルの枚数が少なく発電量が十分でないと、発電量が足りない分、結局は買電に頼ることになります。
蓄電池をうまく活用できず、結果的に節約効果が小さくなります。

日中の消費電力が多い家庭

日中に在宅している時間が長く、昼間に多くの電気を使う家庭では、発電した電気をそのまま使ってしまうため、蓄電池に貯める余裕が少なくなります。蓄電池のメリットは「昼にためて夜に使う」仕組みにありますが、日中の消費が多いとそのサイクルを十分に活かせません。

まずは、昼間にどのくらい電気を使っているかを把握し、生活パターンに合った運用ができるかを確認することが大切です。

売電単価の方が買電単価より高い場合

売電価格が買電価格より安い現在は、「自家消費」する方が得ですが、もし契約内容や時期によって買電価格の方が低い場合、発電した電気を売るよりも使う方が不利になるケースもあります。導入前に、現在の電気料金プランや売電単価を確認しておくことが重要です。

まとめ | 自宅に”本当に合うか”を見極めることがカギ

シミュレーションスタッフと家族がメリット計算している様子

蓄電池は、上手に活用すれば「電気代の削減」「災害対策」「再エネの有効活用」といった多くのメリットをもたらします。
しかし、太陽光の発電量や家庭の電気使用パターンによっては、期待したほどの効果が得られないこともあります。

導入を検討する際は、次の3つをしっかり確認しましょう。

  • 自宅の発電量
  • 売電・買電単価
  • 家族の生活スタイル

これらをもとに、「本当に自宅に合うかどうか」を見極めることが大切です。
上手に使えば、家計にも地球にもやさしい電気の自給自足が実現できます。
もし、
「自分で調べるのは大変」
「具体的なメリットを知りたい」
「補助金の対象になるのか知りたい」


という方は、無料シミュレーションの利用がおすすめです。
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記事参考

資源エネルギー庁|過去の買取価格・期間等|FIT・FIP制度|なっとく!再生可能エネルギー

資源エネルギー庁|電気料金の変化

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